最近開催された同研究の成果発表会では、石門関-栄宏得-羅索伊達の東西60キロにわたって地磁気が乱れていることが明らかにされた。地表調査の結果によると、異常を示すエリアは、苦鉄質火山岩の一種である玄武岩と岩脈で形成されている。磁性がある玄武岩が、黒竹溝の地磁気を狂わせているとの仮説が証明された形だ。
しかし、地磁気の乱れが証明されたことで、黒竹溝の謎がすべて解明されたわけではなく、逆にさらに多くの疑問を呼ぶ結果となっている。
例えば、「玄武岩はどのようにしてできたのか?」、「長期間にわたり、玄武岩はどのような地質の変化を経験したのか?」、「石門関の玄武岩に含まれる鉄の量は、なぜ他よりも多いのか?」、「玄武岩の磁性は最高でどれほどなのか?」などだ。
専門家は、「無人機が観測した地磁気の異常は、尾根やペルム紀の地層と相応している。地質図を見ると、黒竹溝は、少なくとも東西、南北の地殻変動の影響を受けている。恐らく、後期の南北の地殻変動により、それまで地下に埋まっていたペルム紀の地層が地表に浮かび上がったのだろう」との見方を示している。
ただ、今のところは全て推測にすぎないため、専門家らは今後、黒竹溝へ行き、玄武岩のサンプルを採取して分析し、その秘密を解明したい考えだ。(編集KN)
「人民網日本語版」2016年4月26日