昨年9月、湖北省人類精子バンクが微信(WeChat)公式アカウントで、精子提供者の募集広告をのせ、「精子を提供して簡単にiPhone 6Sを手に入れよう」と書き込み、話題となった。その後、上海人類精子バンクも微信でよく似た投稿を行った。四川省も今年から精子ドナーに対する補助を強化し、精子提供の全ての過程を通過すれば、最高で約5000元(約8万5千円)の補助金がもらえるようになった。その他、精子の提供が成功すれば、自分の精子を5年間保存してもらえる機会にもなる。
中華医学会男科学分会の主任委員を務める、北京大学第三病院男科病診療センターの姜輝センター長は、「中国各地の人類精子バンクで需要に供給が追いつかない状況になっているということは、医療市場の需要と供給の関係の課題を反映している」との見方を示す。
精子提供は公益行為
姜センター長は、「精子提供は献血と同じで公益行為だが、受け入れられない人が多く、社会が適応するにはまだ時間が必要」と指摘する。
また、「多くの人は精子バンクを誤解している。精子バンクは海外では『spermbank』と呼ばれ、危険な仕事をしている人や化学療法を受けなければならない人、結婚していなかったり、子供がいなかったりするものの、将来は子供がほしいという人にとっての『保険的存在』。自分の精子を預けておいて、必要な時に使うというのがその主な機能」と説明している。 (編集KN)
「人民網日本語版」2016年4月27日