アップル社の株価が7.1％下落　資金約7兆円失う

株式市場ではアップルの主力商品・iPhoneの需要が低迷するとの懸念が広がり、アップルの株価が急落、同社は639億ドル（約6兆9842億円）の資金を失った。新華網が報じた。

23日までの3営業日の間に、アップルの株価は7.1％下落し、同社は639億ドルの資金を失った。株価急落の主な原因は、アップルにシステムチップを供給している台湾地区のTSMCの業績予想がアナリストの予想を下回ったからだ。

市場調査会社・GBH insights のアナリストであるダニエル・アイブス氏は24日、「アップルが来週に今年第一四半期（1-3月）の業績を発表する予定で、アジアの供給チェーンを見ると、iPhoneの今年6月の出荷量は予想を下回っているため、ウォール街は完全にパニックに陥っている」と指摘する。

業界の別のアナリストは、TSMCの最悪の業績は、チップ業界の株価などが下落することの予兆となっていると分析する。

投資家向けニュースレター「ハイテクストラテジスト」の編集者であるフレッド・ヒッキー氏は19日、SNSに「TSMCが出す警報は、チップ業界の株価上昇の足かせとなるだろう。チップ業界は、株式市場全体の風向計で、ここ2年ずっと堅調だった」と書き込んだ。

TSMCが業績を発表して以降、米モルガン・スタンレーはすぐにアップルの今年第二四半期の業績予想を下方修正した。

日本のみずほ証券は、18年下半期、アップルの高価格帯の新iPhoneの需要は明らかに低迷すると予想している。みずほ証券は23日、今年下半期、iPhoneの生産量は前年同期比2％減となるとの予想を発表した。

時を同じくして、アップルのiPhone Xに使われている色・環境光センサーを供給しているオーストラリアのAMSも23日、今年第二四半期の業績予想を大幅に下方修正した。AMSによると、同期の売上高は1-3月期と比べて50％減になると予想している。

米経済・ビジネス専門チャンネルのCNBCの24日の報道によると、アップルは業績について今のところ何のコメントも発表していないという。 （編集KN）

「人民網日本語版」2018年4月26日