中国チェーンストア経営協会の裴亮会長はこのほど行われた2018年中国ショッピングセンター・チェーンストアブランド発展サミットで、「小売産業にはいわゆる甲とか乙とかいった人は存在せず、絶対的な甲、すなわち消費者がいるだけだ。消費者にしっかりとサービスすることこそ、小売産業という産業の中核的な価値だ」と述べ、新消費時代に消費者のニーズに注目することの重要性を指摘した。消費者のニーズは、消費者の決定に影響し、消費者とショッピングセンターをより近づけるという「理想」に実現の道筋を指し示すものでもあるという。「国際商報」が伝えた。
サミットで紹介された、同協会と米調査会社ニールセンが初めて共同で発表した報告書「中国ショッピングセンター消費者指数」によると、中国の大人がデジタル機器を利用する時間は一日あたり平均6.8時間を超える。ニールセンで商業不動産研究に従事し、ニールセン大学で副総裁を務める董春梅さんはこの数字を踏まえ、「こうした点から考えて、現在の消費者は『相互接続する消費者』ともいえる。その代表である中国の最も現代的な消費者は、これからの10年間の消費の伸びに対する寄与度が80%に達することが予想される。『相互接続する消費者』の平均年齢は一般的な消費者より5歳若く、平均世帯収入も一般的消費者より52%多い。こうした消費者は基本的な消費から高い品質の生活のための消費へ移行したいと考えている」と述べた。
董さんによれば、「現在のショッピングセンターに主に貢献しているのは25~39歳、女性、一線・二線都市に暮らす中所得~高所得層の消費者だ。上海と北京に牽引されて、華東地域と華北地域のショッピングセンターが総合指数で全国平均を上回るとともに、アウトレットモールと都市型ショッピングセンターに高い人気がある」という。
同報告書をみると、17年には全国のショッピングセンターの来店指数が比較的高く、満足のいくものだったが、ロイヤリティ指数は来店指数を明らかに下回った。現在の消費者はショッピングセンターに出かけたり買い物をしたりするときに「即断即決」をより追求する傾向がある。また消費者のショッピングセンターでの消費意欲は引き続き旺盛で、消費への転換率指数は高いが、消費金額指数は低い。董さんは、「消費者のショッピングセンターのさまざまな業態に対する今後の期待について調べたところ、既存の小売業務、レストラン業務、スーパー業務のショッピングセンターにおける配置は飽和状態に近づいており、消費者は未来のショッピングセンターでのこうした業務への消費意欲を低下させている。一方、レジャー・娯楽業務、生活サービス業務、親子向け業務については、消費者は軒並み高い期待を寄せる。調査では、16~29歳の消費者のうち72%が、『ショッピングセンターでの娯楽やレジャーが好き』と答えた。また世帯分類をみると、未婚世帯がショッピングセンターでの娯楽・レジャーを好むだけでなく、他の世帯もショッピングセンターが今後、娯楽・レジャー業務を充実させることを願っている」と説明した。(編集KS)
「人民網日本語版」2018年6月26日
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