無印良品が中国市場を重視していることは、最近の頻繁な値引きと出店からもその一端がうかがえる。
無印良品はこれまで中国で「新定価」を何度も発表している。成都市と上海市に相次いでカフェ「Café & Meal MUJI」を併設したクロスオーバー店を開設し、1月には深セン市の深業上城に「レストラン+ショップ+ホテル」の多業態店をオープン。6月には北京の世貿天階にショップができ、同じく北京の中糧祥雲小鎮のショップもまもなくオープンする予定だ。
無印良品の公式サイトをみると、このMUJIホテルは客室が6タイプあり、料金は550~3210元(1元は約16.7円)、現在は予約で埋まっている。生活サービスプラットフォーム・大衆点評をみると、一部の消費者から、「客室の料金が高すぎる」、「前門なら1千元を超えてはダメ。500~800元なら泊まってもいい」といった声が上がる。
派尚服飾搭配学院の康藍心院長は、「このホテルの価格設定は高すぎる。若い人が好むフレッシュでシンプルなイメージで、旅行で泊まるのにはよいが、価格はビジネスマンクラスターの水準で、にもかかわらずビジネスマンが求める品質には達していない。ターゲットとする顧客クラスターが不明確で、価格面でもイメージ面でもどっちつかずになっている」との見方を示した。
だが無印良品の関連部門責任者は、「MUJIホテルは『無印系』のクラスターを主なターゲットにしている。無印ファンの方、無印ブランドを理解してくださる方に来ていただきたい」という。
今回、同旗艦店は前門にオープンし、立地はすばらしいが、前門商業圏全体からの挑戦にも直面することになった。
資料によると、前門商業圏の歩行者天国の普段の一日あたり歩行者数はのべ15万人で、祝休日はのべ30万人以上になり、消費クラスターの中心は観光客だ。北京坊の第一期店舗の業態をみると、飲食店が25%を占め、局気、スタバ、北平花園などの人気レストランは無印良品のライバルになるとみられる。
無印良品のショップは生活雑貨とホームインテリア商品が中心で、カフェの営業時間は細かく区切られており、提供されるメニューは無印良品の自社製品が多い。観光客の消費が中心の北京坊では、「無印系」の固定ファン以外の一般の観光客が同旗艦店で買い物をしたり食事をしたりする必然性はないといえる。(編集KS)
「人民網日本語版」2018年7月5日
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