「横断歩道で一旦停止」のドイツに学ぶ「譲る」精神 人民日報 (2)
車両は必ず歩行者を優先し、歩行者は道路をやみくもに横断しない……。教習所に通い始めた1日目から、しっかりと心に刻まなければならない。ドイツの交通量が多い区間では、交差点の歩行者用信号が24時間作動しており、横断歩道は設置されていない。歩行者も車両も必ず信号を守らなければならないのだ。一方、交通量が少ない区間では、横断歩道と信号が両方設置され、信号が作動している時間帯は信号が基準になる。そして、信号が作動していない時間帯になると、横断歩道が基準になり、横断歩道を通過する歩行者優先となる。
交通ルール順守に対する高い意識は、交通秩序を保つための大前提だ。ドイツ人なら誰でもその意識が高いのだろうか?私は最近、それを観察してみた。私が家族と一緒に、観光地に遊びに行った時のことだ。その日は、黒山の人だかりとなっており、車もいっぱいだった。交差点に立って、20分以上観察していたのだが、横断歩道上で歩行者と先を争う車両は1台もなかった。
最近、中国国内では、「赤信号みんなで渡れば怖くない」と言わんばかりの「中国式道路横断」や対向車線にはみ出して追い越しをしたり突然Uターンして逆行したりする「中国式運転」などに注目が集まっている。私は、中国人はドイツ人に倣い、命や他の人を尊び、規則を順守し、ドイツのように科学化、現代化、システム化して、生態や生活、生産が共に継続して発展していくことができる交通システムを構築しなければならないと思う。そして、教育や管理を一層強化し、モラルある交通秩序を作り出し、国民一人一人が「譲る」というよい習慣を身につけることができればと感じる。(編集KN)
「人民網日本語版」2012年12月20日