19日昼、北京五道口にある店の前の広場に、うねうねと蛇行する行列が続いているのが、遠目からでも見えた。 |
11日前、北京市五道口にある清華科学技術園の傍に、木製の壁に目立つ赤い看板を掲げた、面積10平方メートル足らずの肉挟饃店「西少爺(西部のお坊ちゃん)」がオープンした。北京青年報が報じた。
19日のお昼ごろ、この店の前に、うねうねと蛇行する行列が続いているのが遠目からでも見えた。透明なガラス越しによく見える店の作業台では、20歳過ぎの男性が、具となる肉汁たっぷりの肉をまな板で一生懸命刻み、饃に切り込みを入れて具を詰めるという作業を一生懸命に進めていた。店を開いた4人は、西安交通大学を2-3年前に卒業し、IT業界で働いた経験のある男性たち。オープンしたばかりというのに、1日の売上は連日1万元(約16万5千円)を超え続けている。彼らは、オープン1カ月目の利益を想像するだけでもわくわくする気持ちを隠しきれないようだ。
同日午後1時過ぎ、その日の肉挟饃の仕入材料を使い切ったため、カウンターには「完売しました」の看板が出された。店をやっている数人が店内から出てきて、近くにある露店飲食店のテーブルにつき、弁当を注文した、弁当を食べながら、彼らは経営上の問題について話し合った。
「西少爺」の販促情報を見ると、同店の創業者は全員、国内3大IT企業BAT(百度、アリババ、テンセント)の元社員という。自分たちが新しくオープンした店のことをIT業界の人々によく知ってもらうため、網易、捜狐、グーグル、百度、テンセント、アリババの職員証を持参した人限定で、「肉挟饃1個無料サービス」の特典を打ち出した。この販促キャンペーンが功を奏し、多くの元「同僚」から支持を得ることに成功した。
○味の良さときめ細かいサービス売り物、口コミで大評判
「肉挟饃」の核心的な調理技法は一体どこから来ているのか?「西少爺」創業メンバーの代表・孟兵氏は、次の通り語った。
我々は西安に戻り、専門の調理人に弟子入りして腕を磨いた。ゼロから出発して、最も正統的な「肉挟饃」を作りたかった。北京で肉挟饃の店をオープンする上で、「(饃を)火であぶる」という伝統的な方法は諦めざるを得なかった。というのも、ほとんどの場所では火をおこすことが禁じられており、あぶって作ると焦げやすく、健康や環境保護にも良いとは言えない。といっても、電気オーブンに替えてしまうと、饃の口当たりの良さが失われてしまう。
彼らの研究開発は半年間に及び、その間に小麦粉2500キログラムと肉1千キログラムを研究材料として費やした。ついに彼らは「西少爺」オリジナルのレシピと調理プロセスを開発、電気オーブンを使っても、肉挟饃の口当たりの良さを100%再現することに成功した。