中国 2016年に世界最大の小売市場に
PwCとエコノミスト誌の情報部門が共同発表した報告書「2013年アジア小売・消費財業界の先行き展望」は、中国市場がアジア太平洋地域の小売業成長の急先鋒になると予想した。同報告書は、「中国経済の成長率がやや低下しているが、2012年の中国小売市場の成長率は10.9%に達しており、2016年の成長率は10.4%に達するだろう。中国は2016年に米国を抜き、世界最大の小売市場になるだろう」と指摘した。英ロイター通信の18日の報道を引用し、人民日報が伝えた。
同報告書は、「アジア太平洋地域は世界小売チェーンの最重要目的地となるが、同地域における今後の経営環境には数多くの課題が存在する」と指摘した。PwC中国・アジア太平洋地域小売・消費財業界主管パートナーの余葉嘉莉氏は、「本土市場の低成長、投資資源の制限により、世界小売大手は現在、大規模な拡張計画を実行に移すことが困難だ」と分析した。
バンクオブアメリカ・メリルリンチの12月ファンドマネージャー調査によると、調査対象となった投資家は最重要投資先として新興市場を選択した。同調査のうち、中国経済に対する楽観度が過去最高を記録した。投資家の67%は、中国経済が来年も好調を維持すると回答し、10月調査時の51%から上昇した。投資家の38%は新興市場の株式を買い増しすると回答し、9月調査時の2倍の比率となった。
世界銀行は19日にシンガポールで発表した「東アジア・太平洋地域経済報告書」の中で、「中国の今年の経済成長率は7.9%に達するが、2013年は財政対策および大型投資プロジェクトの推進により、経済成長率が8.4%に達する」と予想した。世界市場の輸出商品に対する需要が疲弊しているため、東アジアの各経済国の経済成長は依然として、内需を主な原動力とする。
同報告書の主任執筆者、世界銀行の窪田恵子上級エコノミストは、「成長面のショックが発生するようなことがあっても、大半の国々は財政政策によりその影響に対処できるだろう。域内で予算、特に投資予算の執行が難航している国々は、対象をしぼった社会扶助や投資税額控除など、国内の民間需要の拡大に資する財政政策が極めて重要である」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2012年12月20日