また、次のような論調だ。「日本は他国に先駆けて西洋化したのだから、文明国になったということだ。文明国が立ち後れた国を植民地支配したことの、何が間違っていたのか?間違っていなかっただけでなく、立ち後れた国々を『解放』し、その近代化を『助ける』ことだった。日本がアジアを植民地支配したのは理にかなっており、功績もあった」。
このような論理に基づき、日本の政治屋は「日本は太平洋戦争を発動して欧米に宣戦したために自滅を招き、敗北を認め西側に謝罪することを余儀なくされたとはいえ、侵略し、植民地支配したアジアの国々に対しては何ら謝罪することはない。なぜならこれらの国々は文明国ではなかったからだ」と考える。
日本の敗戦後、日本が侵略戦争を発動したことを明確に認めた指導者は、細川護煕元首相だ。細川氏は1993年8月10日の就任記者会見で「私は先の大戦は侵略戦争、間違った戦争だったと考えている」と表明した。だが、歴史を直視するこの発言は日本国内で大騒ぎを引き起こした。そして日本がポツダム宣言とカイロ宣言を明確に否認するのも、この時に始まったことだ。なぜなら両宣言は、日本は甲午戦争(日清戦争)以降の各侵略戦争で掠奪した領土を放棄しなければならないと明確に指摘しているからだ。
日本はなぜ罪を悔いようとしないのか?1つの重要な原因は、明治維新以来日本の指導者が、たとえ欧米の悪いものであっても、欧米人が悪いことをしても、それも「文明」の一部であると考えたために、西洋と「悪さを競う」ファシズムの道を不可避的に歩んだことにある。
人類の歴史の発展が証明するように、全ての立派な民族は歴史と現実を直視し、他の国や民族の優れたものを吸収すると同時に、悪いものを批判し、否定して、自らの発展の道を揺るがず歩むべきだ。善悪の見境もなく全面的な西洋化を追求すれば、結局は西洋の従属国に成り下がるだけであるうえ、亡国滅亡の悪の道を歩み、最終的には他国を害するだけでなく、それ以上に自らも害することになる。(編集NA)
「人民網日本語版」2014年8月8日