▽日本の自動車部品は世界トップレベル すべての車に日本の「血」が流れている
2011年3月11日に発生した東日本大震災により、日本の自動車部品が品不足となり、ドイツのメーカーは生産停止に追い込まれた。当時、米国の関連機関が予測したところでは、日本の地震で生じた部品不足により、世界の自動車産業の生産は約30%減少した。
自動車情報週刊紙「オートモーティブニュース」が発表した2013年の世界自動車部品サプライヤー上位100社番付のうち、日本メーカーは29社、米国メーカーは25社、ドイツメーカーは21社で、中国メーカーは1社だけだった。グローバル自動車産業は日本製自動車部品に対する依存度が高く、このことが日系メーカーが価格操作をして価格独占をはかろうとする誘因となった。
日本には力強い自動車部品産業がある。自動車製品が大量に使用する電子部品分野で、電子産業の発達した日本は電子チップ、電子部品の生産で世界的に独占的な地位にあり、半導体や集積回路といった高付加価値の自動車コア部品市場をしっかり押さえ込んでいる。また自動車産業のいわゆる「アフターマーケット」と呼ばれる車載電子システム、ディスプレーなども、基本的に日系製品の天下だ。
中国は日本製自動車部品に対する依存度が高く、13年の日本からの自動車部品輸入額は95億8千万ドルで、自動車部品輸入全体の27%を占めた。自動車部品の輸入額そのものはドイツを下回るが、日本のコア製造技術は明らかに強みがあり、円安の影響を差し引いても、日本部品が各部品の輸入全体に占める割合はトランスミッションやクラッチがいずれも45%に達し、制動装置は33%に達し、日本はコア部品の輸入でドイツをはるかに上回る。
▽外資の部品独占が自動車市場の「横方向の独占」を深刻なものに
おおまかな統計によると、13年末現在、外資系独資・合弁自動車部品メーカーはエンジンマネージメントシステム(EMS)、エアバッグ、アンチロック・ブレーキ・システム(ABS)、三元触媒コンバーター、電動サンルーフ、空調システム、座席の設置、パワーウインドウ、車内灯システム、オートマチックトランスミッション、高圧燃料ポンプなどのシステム・部品をめぐり、基本的に75%を超える市場シェアを獲得している。