あるロシア高官によると、もしも真っ向から対立した場合、ロシアは西側の封鎖を受けても1年は持ちこたえることができるが、西側はロシアの天然ガスがなくなれば1カ月も持たないという。
馬氏によると、欧州は天然ガス輸入の3分の1をロシアに依存しており、もしこれがなくなれば、今年の冬を安全に越せるかということさえEUでは問題になる。さらに貿易が完全に停止されれば、EUは2070億ユーロの大市場を失うこととなる。
今回の制裁で目を引くのは日本の動きだ。安倍首相は、順調な展開をみせていた日露関係を顧みることなく、ロシアの非難へと転じた。
馬氏によると、「日本は最大の敗者となる」。ロシアが南クリル諸島(日本名・北方四島)問題で強硬姿勢を取れば、安倍首相は日本国民の支持を失い、米国に追随したことを後悔することになるという。
中国現代国際関係研究院世界経済研究所の陳鳳英所長は、「日本のこの一手はうまいものとは言えず、日本に戦略的な損失をもたらすことになる。石油の70%から80%を中東から輸入している日本は、エネルギーの安全保障のため、ロシアの極東地区に投資し、エネルギー輸入の多元化を実現しようとしてきた。だが今回の措置で日本のこれまでの努力は水泡に帰した。その利益が損失を上回っているとは言えない。結果は、『元も子もなくなる』のである。米国もこれをどうにかしてくれるわけではない」。
陳所長は、あと5年もすれば中米日の3カ国のうち日本は影響力のない小さな駒にすぎなくなると主張する。「米国との協力には慎重さが必要だ。米国は小さなパートナーの利益などは考慮しない。欧州債務危機ではそれが再度確かめられた」
馬暁霖氏は、米国に頼るには日本にはほかに選択肢がないのだと語る。米国は日本に対し「二股をかける」ことを許さないためだ。(編集MA)
「人民網日本語版」2014年8月13日
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