現在、世界経済は低調ムードだが、億万長者の数は過去最高に水準に達した。17日に発表された最新の調査結果によると、2014年には世界で新たに155人の億万長者(資産10億ドル以上の富豪、1ドルは約108円)が誕生し、総数は過去最高の2325人に達して、前年比7%増加したという。中国新聞社が伝えた。
資産研究機関のウェルス-Xとスイスの銀行のUBSが17日に発表した「億万長者一斉調査」(Wealth-X and UBS Billionaire Census)の結果によると、億万長者の平均的イメージは、男性で(資産1億ドル以上の富豪の88%を男性が占める)、63歳、子どもが2人いて、資産は31億ドルというものだ。億万長者の約半数にあたる54%は自らの才覚で富を築き上げた人々。これ以外は資産を継承した人、継承した資産と自身の努力で財を成した人だ。
億万長者の定義は資産額が10億ドル以上であることだ。世界の富豪の人数が今年記録を更新したことにともない、億万長者の資産総額も前年比12%増加して、7兆3千億ドルに達し、ニューヨーク証券取引所のダウ・ジョーンズ工業株価平均の優良30銘柄の時価総額合計を上回った。調査結果によると、億万長者が多く分布する産業は、金融、銀行、投資、不動産だという。
増え続ける億万長者チームに、米国は今年、世界最多の57人を送り込み、今年の増加者数のうち3分の1以上を占めた。中国は33人の増加だった。地域別にみると、欧州が北米を抜いて億万長者が最も多いエリアになり、総数は775人になった。だが資産の伸びが最も大きかったのはアジアの富豪で、前年比18.7%増加した。アジアで新たに誕生した億万長者は52人、中南米・カリブ海地域は42人。アフリカは億万長者の資産総額が増加する一方、人数が減少しており、主な原因として社会・政治情勢の混乱が挙げられる。中東地域でも似たような状況が起きている。
男性の億万長者の9割近くが既婚者で、離婚者は6%、独身が3%、寡夫が2%。女性の億万長者は既婚者が65%、離婚者が10%、独身が4%、寡婦が21%だ。
2014年6月現在、米国は世界で最も億万長者が多い国で、571人に上った。2位は中国の190人、3位は英国の130人。過去1年間でインドの億万長者が3%減少し、100人で6位になった。
UBSの高額の資産をもつ顧客の資産管理部門のサイモン・スマイルズ最高投資責任者(CIO)によると、富豪たちは、中国のような急速に発展する経済国に潜む消費力の拡大に投資している。富豪たちの投資は私募債や直接投資などを通じてなされることが多く、公開の市場で行われることはない。
また調査結果によると、億万長者の資産の3%は不動産であり、典型的な億万長者は4件の不動産を所有し、1件あたりの価格は2350万ドルだ。また資産の2%は豪華な資産といわれるもので、たとえばボート、飛行機、美術品、スポーツチームなどだ。億万長者が30人いれば、スポーツのチームや競走馬を所有する人がその中に一人はいるという。(編集KS)
「人民網日本語版」2014年9月19日