中国の中年女性数人がイタリアの有名ファッションブランドの専門店の前で、カップラーメンを食べている姿を捉えた写真が10日に出回り、外国人の顰蹙を買った。一方、浙江省杭州市の方さんは、春節(旧正月、今年は2月19日)に合わせた大型連休にロンドン旅行に出かける予定だが、1歳半の娘が飛行機の中で泣き、他の乗客に迷惑をかけることを懸念して、理解を求めるかわいいイラストカード40枚を準備したというニュースも同日に話題となった。正反対にも見えるこの2つのニュースは、真実であるとすれば、共通の問題を浮き彫りにしているといえる。
まず、個人の権利の境界はどのように定めれば良いのだろう。カップラーメンを食べるというのは個人的な事だが、店の前でそれを食べると、ラーメンのにおいが自分の権利の「境界外」に流れていき、他の客に迷惑をかけることになる。
同じように、「泣く」というのは、赤ちゃんの権利で、他の乗客も理解してくれるだろう。しかし、飛行機の中という密封された場所で、「権利」と当然のような顔をして、他の人に我慢を強いるというのはどうだろう。褒めるべきは、方さんは、「赤ちゃんだから」と自己中心的な態度になることなく、個人の行為が恐らくもらたすだろう悪影響に備えるべく、理解を得るための準備をして、その素晴らしい人柄を示した点だ。