上海交通大学生命科学技術学院の韋朝春氏が率いる研究チームは、豪アデレード大学、米ヴァンダービルト大学、上海第二軍事医科大学の研究者と協力し、DNA配列とその他の証拠を結びつけることで、ヒトゲノムのタンパク質を予測した。関連する研究成果はこのほど、英国科学誌ネイチャーの姉妹誌「サイエンティフィック・ リポーツ」(電子版)に掲載された。中国科学報が伝えた。
韋氏の研究チームは、DNA配列から直接的に選択的スプライシングを行う方法を開発した。これをトランスクリプトームやタンパク質のデータを含む、大量の既存の遺伝子発現データと結びつけることで、既存のデータバンクに存在しない約3万のタンパク質配列を発見した。サンプル抽出と実験により、約85%の予測結果が裏付けられた。これらのタンパク質配列により、既存のデータバンクのタンパク質配列の数が約9万に増加した。公共データバンクのタンパク質と比べ、これらの新たに発見されたタンパク質の発現はより高い組織的特異性を持ち、発現量が少なく発見されにくい。研究チームはこれらの結果に基づき、ヒトゲノムをコードするタンパク質の数が20万を下らないと予想した。
専門家は、「この研究結果はゲノムの複雑性に対する理解を促進し、生物医学の研究の幅広い分野に参考材料を提供し、重要な理論・指導的意義と実用の価値を持つ」と指摘した。(編集YF)
「人民網日本語版」2015年7月28日