天津市浜海新区の海港城団地は、12日に起きた特別重大火災爆発事故の爆発中心部からわずかの距離にあり、同区最大の居住エリアでもある。面積は約4万平方メートルで、44棟の高層ビルが建ち並び、8千人余りがここに暮らし、今回の事故で住民2人が犠牲になった。人民日報が伝えた。
16日午後に同団地を取材したところ、幹線道路の片づけと清掃は基本的に終わっていたが、散らばったガラス片や道路端に積み重なった金属枠などがみられた。時折、化学防護服を着た武装警察部隊が専用の機械を抱え、列を作って移動するのとすれ違う。
専門家の鑑定によると、同団地の高層住宅ビルは主体構造の破損状況はそれほど深刻ではなかったという。だが爆発の衝撃波で部屋の天上が落ち、窓が壊れ、ガラスが割れ、家具や電機製品が壊れ、エレベーターはすべて使用不可能になった。見たところ、高層ビルの窓はほとんどが割れ、樹脂製の窓枠がすべて脱落したり変形したりしているものもあった。同団地の張伝捷副書記は、「爆発が起きると、大勢の人があわてて避難し、大学入学許可書や身分証明書や会社の公印などのすぐにも必要なものを家に置いたままにしてしまった。この問題を解決するため、浜海新区政府は建物内部の危険除去作業を進めており、武装警察部隊も建物内部に有害物質がないかどうか調べている。近く住民達は順番に、まとまって家に戻り、必要な物を持ってくることができるようになる」と説明する。
人々が最も関心を寄せる住まいの問題について、張副書記は、「浜海新区は住民の臨時居住補助規定をうち出し、住民が団地外部で部屋を借りる場合に費用を補助することにした。支給の基準は付近の団地の賃貸価格よりやや高めに設定される。現時点では賃貸補助は3カ月と考えられているが、3カ月後も元の住まいに戻れなければ、期間を延長して補助金を支給する」と話す。(編集KS)
「人民網日本語版」2015年8月17日