中国人民銀行(中央銀行)は18日、7日物リバースレポで市場に1200億元(約2兆3308億円)を供給した。供給量は先週火曜日の操作の2.4倍にあたり、一日の供給量としては2014年1月以来の最高を更新した。「新京報」が伝えた。
また今週の公開市場では500億元(約9711億円)のリバースレポが満期を迎え、レポと中央銀行債権で満期を迎えるものはない。18日には7日物リバースレポ500億元が、20日には同400億元(約7769億円)がそれぞれ満期を迎える。中国銀行間市場の7日物担保付きレポ取引の金利は市場開始時に2.5%となり、前営業日比10ベーシスポイント低下した。
民生証券の李奇霖チーフ固定収益アナリストは、「人民銀がこのたび大量のリバースレポを行った主な目的は、リバースレポを通じて流動性を供給し、短期資金の金利を引き下げることにある。外国為替資金残高の持続的な流出にさらに中央銀行の為替市場への干渉が加わり、短期の流動性が不足し、大手行は融資の意欲が弱まっている。一晩の担保付きレポ取引の金利は7月末の1.4%から1.72%に上昇し、上昇幅は30ベーシスポイントだった。
上海銀行間取引金利(SHIBOR)をみると、各商品の金利は6カ月物のほかはいずれも上昇し、短期金利では一晩レポが4.4ベーシスポイント上昇して1.745%になった。
7月には人民銀と金融機関の人民元資金・外国為替資金残高がいずれも過去最大の減少幅を記録した。人民銀の7月末現在の残高は26兆4千億元(約512兆6309億円)で前月比3080億元(約5兆9806億円)減少し、金融機関の同残高は28兆9千億元(約561兆1755億円)で同2491億元(約4兆8369億円)減少した。
アナリストによると、こうした動きから資本の対外流出の動きが加速していること、中央銀行が人民元レートを支えるため為替市場に対する干渉を強めていることがわかるという。(編集KS)
「人民網日本語版」2015年8月19日