日本には100年以上続く企業がなぜあんなにたくさんあるのか。日本はどうやって企業の永続的な経営を可能にしているのか。このように問う人は多い。実際、日本企業と中国企業とではおかれた環境や事業のスタイルに違いがある。新華網が伝えた。(文:蔡成平)
▽経営型企業と生命型企業
企業を大まかに分類すると、経済型企業と生命型企業にわけることができる。現在の中国の企業の多くは経営型企業で、経営理念は西側諸国や欧米の一連の管理経験と一致する。日本企業の多くは生命型企業に分類される。両者にはどのような違いがあるのだろうか。
経済型企業は会社の利益を最大化することを重視し、企業と従業員との関係は一種の約束の関係、一種の契約関係といえる。生命型企業では、経営や利益について考える際、企業利益の最大化や短期的な企業利益の最大化を考慮しないわけではないが、より重視するのは長期的な発展プロセスだ。従業員と企業との関係は単なる契約関係ではなく、一種の同盟関係だといえる。同盟では人々は一つの家族とみなされ、人々は共同の生命体となり利益の共同体となる。
当然のことながら、100年続く企業を作り出すのはとてつもなく難しいことだ。企業も人と同じように、栄枯盛衰の宿命を逃れることはできない。世界上位100社入りするような企業であっても、平均寿命はたかだか30年に過ぎない。
日本経済新聞社が1996年に日本の企業8万社を対象に行った調査によると、創業から1年後も生き残った企業は60%、5年後も生き残った企業はわずか15%、20年後も生き残った企業はさらに少なく0.39%、30年後も生き残った企業は0.025%にとどまったという。
つまり、日本企業を含むほとんどの企業は、創業から30年で基本的に消滅するということだ。企業にとっては、100年どころか、30年生きながらえるのも非常に難しいことなのだ。