方向性は定まっている。習主席はボアオ・アジア・フォーラム2013年度年次総会で、「経済発展モデルを転換し、経済構造を調整し、経済発展の質と効果を高め、これを基礎に国民生活レベルを絶えず高めていく」と表明した。2014年に経済情勢専門家座談会を主宰した際も、習主席は「改革の全面的深化の歩みを速め、市場が資源配置において決定的な役割を果たせるようにし、政府の役割をより良く発揮する」よう要求した。また、ウォール・ストリート・ジャーナルの取材に対しても、中国が革新駆動を重視し、消費によるけん引に重点を置くことを強調した。
「中所得国の罠」を乗り越えるには方法論も必要だが、明確なタイムスケジュールも欠かせない。
李克強総理は11月24日に行われた中国・中東欧諸国第5回経済貿易フォーラムにおいて、「今後5年間、経済の年平均成長率は6.5%以上を保つ必要がある。これは2020年までに1人あたりGDPが1万2千ドル前後に達することを意味する。世界銀行の基準に照らすと、高所得国の水準に近づき、『中所得国の罠』をほぼ乗り越えることができる。これは、中国近代化のプロセスにおける新たな一里塚となるだろう」と述べた。(編集SN)
「人民網日本語版」2015年11月30日