12月13日は南京大虐殺犠牲者国家追悼日だ。世界の人々の視線は再び中国に、南京に、人類に永久の傷跡を残したあの戦争に焦点を合わせている。(文:朱成山・中国侵略日本軍南京大虐殺歴史研究会会長、南京大虐殺記念館名誉館長、人民日報掲載)
昨年中国は初の南京大虐殺犠牲者国家追悼式を行い、国内外から幅広く注目された。多くの組織や個人が自発的に南京大虐殺記念館を見学し、追悼日後の開館初日には来館者は10万人を超えた。来館者は一年中途絶えず、11月20日までに延べ900万人を超え、過去最高を記録した。
中国の国家公式追悼実現の過程は、抗日戦争記念に対する中央と国家のかつてない重視、長年の地方における実践と民間における推進と切り離せない。20年続けてきた民間追悼行事の他に、全人類の共通の記憶を手を携えて守り、国内外の社会各界の人々と心を一つに協力するためだ。日本の僧侶・大東仁氏は史料など1000点余りを寄贈した。中国系米国人の魯照寧氏は2002年から13年続けて世界各地で収集した史料計1500点を寄贈した。瀋陽市の市民・張広勝氏は6回にわたり文物3000点余りを集めた。中国侵略日本軍南京大虐殺史研究会、南京大虐殺記念館、南京大学南京大虐殺史研究所、南京師範大学南京大虐殺史研究センター、中国第二歴史公文書館などは、『南京大虐殺辞典』など関連する歴史書籍16冊を出版した。
国家追悼は、あの歴史を世界に再認識させるものでもある。今年10月9日、ユネスコは「南京大虐殺文書」の世界記憶遺産への登録を発表した。これは南京大虐殺が個人の認識から集団の共通認識、都市の共通認識、国家の共通認識、そして世界の共通認識へと高まったことを意味する。同時に、南京大虐殺についての新たな世界的な研究、保護、交流の高まりをもたらした。