2、 「九九消寒図」で春の到来を待つ
元の時代(1271-1368年)から、皇宮や民間まで「九九消寒図」を楽しむ習慣が流行した。その形も、銅のお金、梅の花、文字、ひょうたんなど多彩だ。遊び方は、梅の木の絵を化粧台などに貼り、冬至から毎日、1日に一枚その花びらにほお紅などで色を付けていく。そして、元々白かった81枚の花びらに全て色が付くと、美しい梅の木になり、窓の外には春が訪れている。
小寒は、三九(寒の内)と呼ばれる冬の最も寒い時期に当たり、それも「九九消寒図」を描いたり、「数九歌」を歌ったりする習慣と密接な関係がある。そのようにして、寒さを忘れ、冬を楽しく過ごそうという習慣だ。
3、地方によって異なる臘八粥の具
中国には、小寒に臘八粥(典型的には8種類の穀物を入れて煮込んだお粥のこと)を食べるという習慣もある。
最もこだわりがあるのは北京の臘八粥。お米のほか、ナツメやハスの実、クルミ、栗、アンズの実、松の実など20種類以上の具を入れる。旧暦12月7日の夜に、お米を洗い、具の用意を済ませ、夜中から早朝まで弱火でそれを煮込む。
陝北高原では、お米や豆のほか、干した果実、豆腐、肉などをお粥に入れる。食べた後は、残ったお粥をドアやかまど、外の木などに塗り、魔よけをして翌年の豊作を願う。また、旧暦12月8日は野菜を食べない。この日に野菜を食べると、田畑の雑草が増えると言われている。