今年の春節映画　「美人魚」など6作品一挙封切り (3)

「年獸大作戦」や「大唐玄奘」がダークホースになるか

毎年、春節には「ダークホース」が出現する。「年獸大作戦」は、寧浩（ニン・ハオ）監督の初アニメ作品。プロデューサーには女優の徐峥（シュー・チェン）も入っている。同作品は、「年獸」が「春節を救う」というストーリーだ。「年獸」は、人間の世界で、小学校の教師になるほか、少女・沙果が自信を取り戻すのを助け、父親のような愛を示す。また、邪悪な「大魚」は、「春節」をむちゃくちゃにしようと試みるものの、「年獸」が仙人らと力を合わせ、激しい戦闘を繰り広げ、最終的に勝利して「春節」を救った。

中国映画集団の今年のメイン作品「大唐玄奘」は、霍建起（フォ・ジエンチィ）が監督を務めた歴史もの映画。鄒静之（ヅォウ・ジンジー）が脚本を手掛け、俳優の黄暁明(ホアン・シャオミン)や湯鎮業(ケン・トン)、譚凱(タン・カイ)などが出演している。正統派歴史映画で、唐代(618-907年）の高僧・玄奘（げんじょう）が17年かけて138カ国を巡った歩みを描いている。歴史の再現に力を入れ、玄奘が信仰を追い求める旅に迫っている。また、中国とインドの輝かしい友好文化交流の歴史と深い影響をも映し出している。

同じく、春節の日に封切られる「蒸発太平洋」は、中米合作のSFアクション映画で、周文武貝(ヴィンセント・チョウ)が監督を務め、女優の張雨綺(キティ・チャン)や「スーパーマン」でおなじみの俳優ブランドン・ラウスなどが主演を務めている。同作品は、2020年を舞台に、中国の旅客機が太平洋上空で遭難するストーリーだ。業界筋によると、SF映画がお正月映画として公開されるのは珍しい。今年は、唯一のSFアクション映画として、同作品が春節に話題をさらうかもしれない。

「人民網日本語版」2016年1月18日