中国でデリバリーサービスを提供する「美団デリバリー」、「餓了么」、「百度デリバリー」などが公表している統計によると、同3社の1日当たりの注文数は約計700万件。1件の注文につきビニール袋1枚、各ビニール袋の大きさを0.06平方メートルで計算すると、ざっと見積もって、1日に使うビニール袋の大きさは42万平方メートルと、サッカーコート59面分の広さになり、だいたい15日で浙江省杭州市有名観光地・西湖の湖面を覆い尽くす計算になる。
現在、デリバリーを利用した際に出るゴミの「回收」も大きな問題となっている。割り箸、ビニール袋、発泡スチロールのお皿などはほぼ、誰も回收しない状態で、透明のプラスチック製のお皿なら回収できるものの、回收量は少ない。
北京の住宅街・方荘で廃品回収をしている李さんは取材に対して、「透明のポリプロピレン製のお皿なら、1キロ当たり3元(約50円)で回收できる。発泡スチロールのお皿などは、安いし、洗ったり、売ったりするのも難しいので回收しない」と説明した。
デリバリーが人々のライフスタイルの一部となりつつある背後で、それに伴うゴミをいかに減らすかというのが、社会が注目すべき大きな課題となっている。デリバリープラットホーム、ショップ、消費者を含む社会全体が同問題を重視し、努力を払わなければならない。
あるネットユーザーは、「デリバリープラットホームは割り箸、袋などはいるかなどを消費者が選択できるようにすればいい」と提案している。
今年発表された「第13次五カ年計画(2016‐20年)」の概要は、使い捨て製品の使用制限に明確に言及している。再生可能資源の回收のネットワークを構築し、生活ゴミの分類・回收と再生可能資源の回收のマッチングを強化しなければならない。(編集KN)
「人民網日本語版」2016年4月20日