中国で最近、物流会社・順豊エクスプレスの配達員が自動車と接触事故を起こし、ドライバーに殴られるという事件が社会の注目を集めた。さらに、順豊の王衛総裁が、「(ドライバーの)責任を徹底的に追及しなければ、総裁としてふさわしくない」との声明を出し、再び大きな話題となっている。
王総裁の言葉は、社員を守る社長の「心配しなくてもいい。私に任せておけ」という気持ちを存分に示しており、多くの人が感動を覚えている。
配達員が殴られたという問題の本質は、「交通事故」ではなく、業界に対する「偏見」!
配達員は通常、「底辺の職業」と見られがちで、募集条件を見ても、「高卒以上」であることを見ると、確かに「底辺」と言えるのかもしれない。しかし、所得を見ると、月収1-2万元(約17-34万円)もざらで、決して「底辺」ではない。自分より高い収入の人を偏見の思いを抱いて指差すことは本当に理にかなっているのだろうか?汗水たらして働いている人に敬意を示すことはできないのだろうか?
義理がたい社長がいれば、あたたかい社会になる!
実際には、職場では、「敬意を示してほしい」という従業員の訴えは早くから重要視されるべき問題となってきた。就活サイト「智聨招聘」の2015年度の調査報告によると、良い雇用者と従業員が感じるために最も求められるのは、「従業員に対する敬意」で、「整った福利厚生」を上回っていた。
経済が発展を続けている今日、人々の基本的な必要は満たされている。しかし、自己実現や成就の欲求を達成する人は、一部の人だけであるため、「敬意を示される」ことがより重要になってくるのだ。