気候変動により、世界のチョコレート供給量が減少する。学術誌「Science of the Total Environment」に掲載された記事によると、上昇を続ける気温と頻繁に発生する干ばつにより、西アフリカのカカオ豆が生産できる大半の地域が、2050年にサバンナになると予想されるという。中国科学報が伝えた。
この研究では、気候変動に関する国連の予測と、約750カ所のデータ拠点の気温データを採用した。これらのデータ拠点はカメルーンからシエラレオネに至る広い範囲内に分布しており、世界のカカオ豆の7割がこの地域で栽培されている。カカオ豆は通常、森林とサバンナの間で栽培される。しかしこれらの地域は、気温と雨量の変化に敏感だ。
科学者は、現地の農家が栽培用の新たな土地を競って探し求めることで、西アフリカの乱伐が拡大することを懸念している。同研究は農家に対して、日光を遮ることで涼しさを維持し、干ばつと病気に強いカカオ豆の品種に変えることを提案している。(編集YF)
「人民網日本語版」2016年4月21日