2018FIFAワールドカップ(W杯)ロシア大会がグループリーグ最終節に入り、ますますヒートアップすると同時に、オフラインの飲食品の消費も熱くなっている。阿里巴巴(アリババ)傘下の現地密着型生活サービスプラットフォーム・口碑がまとめたデータによると、ロシア大会が6月14日に開幕してから、北京市民のオフラインの飲食品消費が前年同期に比べて約17%増加したという。「北京晨報」が伝えた。
ザリガニは「夜食界の人気者」と言われる。W杯開幕から現在までの間に、北京市民が口碑プラットフォームを通じて消費したザリガニの金額は前年同期の2倍近くに増えた。北京での注文1件あたりの平均消費額は410元(1元は約16.7円)に達し、地域別のトップで、全国平均を90元近く上回る。ザリガニがあれば、ビールも欠かせない。口碑のデータでは、W杯開幕日を起点として、北京のオフラインビール消費が同55%増加と急激な伸びをみせている。
ザリガニの人気が高いだけでなく、北京の夜食消費には「無頼派」と「養生派」があり、肩を並べて一緒に伸びている。データをみると、焼き肉や火鍋など刺激があって楽しいムードだが食べると「のぼせる」食べ物、煮込み料理やおかゆといった昔から体によいとされる食べ物は、それぞれ消費額がW杯開幕前より小幅に増加した。
若い人々がオフライン夜食市場の絶対的な主力層だ。口碑のデータでは、開幕日の6月14日からこれまでに行われた全国の夜食消費のうち、80後(1980年代生まれ)と90後(1990年代生まれ)の寄与度が85%に迫った。同期間の北京での夜食消費では、90後が他の年代を引き離して寄与度は48%に達し、80後の36%が後に続いた。
爆発的に増加するオフライン飲食品消費と反対に、生活サービス産業の消費の一部は横ばいか減少している。口碑のデータをみると、W杯が始まって、北京のカラオケボックス、ネットバー、ネットカフェの売り上げがガクッと落ちたことがわかる。スポーツジムの一日あたり平均利用回数も開幕前より10%ほど低下した。
企業によると、「今年のW杯はロシアで開催され、中国との時差が比較的小さいので、外食産業に与えた影響がよりはっきりしている。これまでのW杯に比べ、今回のW杯関連の営業販売活動では顧客の現場での体験を強化することをより重視している。たとえば今年の開催期間中、蘇寧易購は北京、上海、南京、広州、重慶、武漢、大連、南寧など全国の多くの都市に、オフラインサッカーファン広場を配置し、1千平方メートル規模の会場でファンのためのイベントを開催し、W杯をテーマとした小売のリアル化の知的財産権(IP)を確立した。蘇寧のコンビニ店舗・蘇寧小店でもザリガニとビールを切り口として、『深夜のガソリンスタンド』と銘打ったイベントを打ち出して顧客フローを呼び込もうとしている」という。(編集KS)
「人民網日本語版」2018年6月28日
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