拡大を続ける中国の中産階級の消費者は、健康レベルと暮らしの質をますます重視するようになっており、中国消費財市場は2017年に大きく反転上昇した。米コンサルティング会社ベイン・アンド・カンパニーと英調査会社カンター・グループの市場調査「カンター・ワールドパネル・コムテック」によりこのほど発表された2018年の中国消費者報告シリーズの一つ「消費者の消費バージョンアップ、市場の成長の反転」によると、17年の中国消費財市場の総売上高の増加率は16年の3.6%から4.3%に上昇し、6年ぶりの上昇となった。「北京晨報」が伝えた。
同報告によると、楽しさ、健康・保健、ライフスタイルの改善、プレゼントがハイエンド化の流れを駆動する主な要素だ。洗口液(マウスウォッシュ)、ペットフード、化粧品といった急成長品目が安定的に発展し、ガム、化学調味料といった低成長品目は引き続き消費が伸び悩んだ。
中国現地ブランドは17年の売上高が同7.7%増加し、中国消費財市場の伸びに対する寄与度は98%だった。一方、海外ブランドの売上高は同0.4%増加にとどまった。全体としてみると、海外ブランドは17年にも中国ブランドに市場シェアをやすやすと奪われたといえる。ベインのグローバルパートナーであり、中華圏消費財・小売事業責任者であり、また同報告の共同作成者であるブルーノさんは、「中国ブランドが海外ブランドに勝った姿を6年続けて見たことになる。その背後にはさまざまな原因があるが、主な原因は中国現地企業がよりハイペースで機敏な運営モデルを備えていることで、急速に変化する中国消費財市場にとってこの点が非常に重要だといえる」との見方を示した。
消費財の販売チャンネルも変化を続けた。ECの売り上げが力強い伸びを維持して、昨年の増加率は28%を超え、今や市場全体の売上高の約10%を占めるようになり、2年前の2倍に増加した。一方、総合小売業(GMS)はますます顧客フローを失い、17年の売上高は同2.5%減少した。(編集KS)
「人民網日本語版」2018年6月28日
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