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第13回日中友好中国大学生日本語科卒業論文コンクール審査委員の所感--文学部門

 2014年02月25日15:24
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 特定非営利活動法人日中友好市民倶楽部と淮海工学院が主催し、山梨英和大学、淮陰師範学院、天津外国語大学、中国日本語教学研究会、中国日本語教学研究会江蘇省分会、中国日本語教学研究会貴州省分会、人民網日本語版が共催する「第13回日中友好中国大学生日本語科卒業論文コンクール」は昨年6月に開催された。3カ月ほどの募集を経て、44の大学から総計48本の論文が寄せられた。

 昨年10月19日に天津外国語大学で行った審査会で、言語、文学、文化・社会の3部門の受賞作品が発表された。

 その後、各部門の審査委員を担当する方々がコンクールについての所感を届けてきた。

 文学部門の審査委員である上海外国語大学の譚晶華教授が寄せた所感は次のとおり。

 2013年第13回日中友好中国大学生日本語科卒業論文コンクールの文学応募論文は計12本あるが、その24号の素晴らしい論文は思想史の研究で、社会分野に属するので、社会・文化部門に回した。残った11本に古典文学研究3本、近現代文学研究5本、中日比較文学研究3本がある。

 全体として、論文の質は昨年よりある程度の向上があり、特に40号「小説から映画へ――おさん茂兵衛事件をめぐって」、28号「志賀直哉の中短編小説における個人主義と人道主義」、19号「林芙美子と張愛玲の作品におけるフェミニズムの表現について」などの論文は独創性も規範性も論理性もいいから、場合によっては、修士論文を超える水準があるのに驚いた。11本の論文のうち、2,3本を除いて、ほとんどの論文は先行研究、注釈、参考文献などを重んじ、かなり丁寧にして、学術の規範性をよく守ったことが高く評価される。また、論点の正確性、構造の合理性、論理の厳密性、日本語の表現力も審査のポイントだから、優秀な論文はその方面の努力もはっきりとうかがえた。

 語学部門と文化部門にもっと優秀な論文があることを考慮して調整した結果、文学部門の一等賞は今年該当者なしとし、二等賞を40号、28号の論文に、三等賞を19号の論文に授与することにした。

 問題点と希望として、これからの論文作成と指導の中、気をつけてもらいたいと思い、次のことを指摘しておく。

 1.11本の応募論文のうち、2,3本の論文に注釈は一つもないことはいただけない。審査員はどこまでがあなたの文章であるか判断しかねる。それは大分減点した。そして先行研究を大雑把にして、肝心な点をうやもむやにしてもよくない。

 2.40号の論文は結構うまく書いたが、メデイア関係の理論に大幅に関わっているから、本科生の論文ではあまりお勧めできない。語学、文学の基本的研究をもっと力を入れてほしい。

 3.近年来、中日比較文学論に興味を持つ学生が増えた。それはいいことだが、ただ勘で作家、作品の一部が近いと言って勝手に比較することはよくない。比較文学の基本理論に触れ、発表された比較文学の論文をまじめに読み、指導教師の意見を聞き入れて書けばこそ、初めて質の良い比較文学の論文ができると思う。

 来年の全国日本語科大学生の優れた論文を楽しみにしている。

 「人民網日本語版」2014年2月25日

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