中国では、タクシー配車アプリが熾烈な「キャッシュバック戦争」を繰り広げる中、旅行サイトも携帯アプリを使った「キャッシュバック戦争」を開始。利用者はアプリを通して、観光地の入場券を購入することができ、半額で購入できる場合もある。しかし、「キャッシュバックを受け取るための条件が多すぎる」と揶揄(やゆ)する声も上がっている。武漢晩報が報じた。
26日、筆者が検索してみると、「携程」や「同程」、「驢媽媽」などの旅行サイトがいずれも携帯アプリを開発し、熾烈なキャッシュバック戦争を展開していた。利用者は、観光地の入場券を購入する際、少なくとも3-5元(50-83円)、多い場合には30-50元(約500-830円)のキャッシュバックを受け取ることができる。
例えば、「携程」のアプリを使うと、湖北省武漢市にある「磨山景区」の入場券を10元引きの50元で買うことができ、さらに6元(約100円)のキャッシュバックを受け取ることもできる。また、「同程」のアプリと使うと、上海の「マダムタッソー蝋人形館」の入場券を25元(約417円)引きの110元(約1834円)で買うことができ、さらに25元のキッシュバックを受けることができる。
これらのアプリを使うと、同市内の「極地海洋世界」や「歓楽谷」、「清凉寨」、同省内の「三峡大壩」、「神農溪」のほか、中国国内の多くの観光地の入場券を買うことができ、同様のキャッシュバックのサービスを受けることができる。中には、40-50%割引で購入することができる所もある。利用者は、アプリを通じてオンラインで決済を済ませ、現地に着いてから携帯で受けた確認メッセージなどを通して入場券を受け取ることができる。現地に着いてから料金を払うこともできる。
ただ、すべての観光地がキャッシュバックサービスを実施しているわけではない。「携程」のアプリでは、同市にある「黄鶴楼」や同省の「武当山」などの観光地では、キャッシュバックサービスは行っていない。また、「驢媽媽」のアプリでは、同市の「清凉寨」や江蘇省蘇州市の「周庄古鎮」などのキャッシュバックサービスはない。
さらに、キャッシュバックを実施している所でも、サービスを受けるためにはさまざまな条件をクリアしなければならない。例えば、「同程」や「携程」は、観光地を訪問した後、60日以内にアプリを通して観光地の評価を送信して初めて、キャッシュバックサービスを受けることができるとしている。
「携程」のスタッフによると、キャッシュバックされた現金は利用者の携程の現金口座に振り込まれ、ギフトカードなどと交換できる。口座の残金が5元以下の場合、現金に換えることができず、5元以上の場合、銀行カードを使って現金に換えることができる。ただし、200元以下の現金を受け取る場合、1度につき5元の手数料がかかる。
一方、「同程」のカスタマーサービスのスタッフによると、利用者は「同程」のアプリを通して現金の受け取りを申請できる。ただ、第三者決済サービス「支付宝」の口座を利用しなければならず、必ず振り込まれてから60日以内に現金を受け取らなければ、サービスが取り消しとなってしまう。
あるネットユーザーは、「支付宝の口座がなかったら、あるはずのお金が受け取れないことになる」、「キャッシュバックのために、支付宝の口座を開かなければならないのか」などと批判の声が上がっている。(編集KN)
「人民網日本語版」2014年2月27日