大気汚染による煙霧対策を巡り、北京にまた新たな動きがあった。国家と北京の気象部門は現在、北京に「風の道」を建設することを検討している。改定中の北京都市全体計画には、風の道に関する内容が特記される予定だ。関連する研究結果は、年末にも発表される。新京報が伝えた。
◆北京が初めて風の道を検討
2014年都市環境国際学術シンポジウムが1日、北京で開かれた。北京市環境保護科学研究院生態・都市環境研究所の劉春蘭所長は、「社会が注目する風の道について、国家と北京の気象部門は検討を進めている。検討されている内容には、北京の風向きを左右する道のある地区の特定、風の道の維持方法などが含まれる」と説明した。
劉所長は、「北京が修訂中の都市全体計画には、風の道に関する内容が特記される。北京が系統的・全面的に風の道を研究するのはこれが初めてで、これまでは局地的で小範囲の研究に留まっていた。関連する研究成果は、年末にも発表される」と表明した。
都市部の風の道は通風回廊とも呼ばれる。風がなく、大気の拡散条件が揃わない不利な気象条件の場合、汚染物が容易に蓄積しやすい。郊外の風を市街地に取り入れ、煙霧などの汚染物を吹き消すことが、汚染対策の候補になっている。
劉所長は、「建築物の密度と高度に余裕を持たせることで、汚染物質、都市内部の熱、廃棄物の拡散を促すことができる」と指摘した。