中国(上海)自由貿易試験区管理委員会はこのほど記者会見を開き、今年上半期の自由貿易試験区の経営状況について報告した。管理委員会の朱民報道官が会見を開き、自由貿易試験区の経営状況、制度革新に関する状況について報告した。中華工商時報が伝えた。
自由貿易試験区の全体的な経営状況は良好となった。2014年1−6月の営業収入は、前年同期比11.2%増の7400億元(1元は約16.4円)に達した。そのうち商品販売額は11.3%増の6350億元、水運物流サービス収入は19.0%増の535億元に達した。自由貿易試験区の企業数は6月末現在で1万445社に達し、外資系企業が1245社となった。そのうち香港が492社、米国が113社、台湾が110社でトップ3を占めた。自由貿易試験区は6月末までに、49の域外投資プロジェクトの手続きを完了しており、対外投資額が12億6900万ドルに達した。
金融制度の革新を見ると、5月末現在、クロスボーダー人民元建て域外借り入れが45件、計101億元に達した。クロスボーダー双方向人民元資金プール試行に参与した企業数は17社に達し、資金プールの収支が78億元に達した。自由貿易試験区内の経常収支は546億8400万元、直接投資額は206億5300万元に達した。自由貿易試験区内の人民元決済総額は前年同期比1.7倍増の800億元に達し、上海市全体の12.7%を占めた。
税関制度の革新を見ると、上海税関は今年4月に自由貿易試験区内で14種の「複製・普及可能」な監督管理サービス制度を発表し、6月30日には5つの改革を発表した。そのうち「企業登録登記改革」、「税関の『認証を受けた経営者』の相互認証の推進」、「企業コーディネーターの試行」、「企業信用情報公開」という4つの制度は6月30日より施行されており、「企業の自律的管理」制度もすでに制定されている。5月末時点で、「試験区に入ってから通関手続き」という流れを踏まえた業務は1518件に達し、貨物の価値は2億5700万ドルに達した。自主輸送業務は85件に達し、貨物の価値は1108万6000ドルに達した。
検査・検疫制度の革新を見ると、国家質量監督検験検疫総局の指導意見に基づき、上海検験検疫総局は自由貿易試験区内で23の革新的な制度を実施した。そのうち輸入貨物事前検査制度の実施から6月末まで、自由貿易試験区の検査・検疫部門は計1752ロットの輸入貨物の「事前検査」を実施した。これにより貨物の輸入から通関手続きにかかる時間が、これまでの約半分に短縮された。第3者による検査結果への信任制度の実施から5月末までに、5社の自動車安全検査機関が信任制度の試行に加わっている。13万台の自動車(金額にして55億5000万ドル)が、同制度により輸入された。これにより上海の輸入自動車販売業の検査費用が、1376万4000元削減された。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年7月9日