軍事医学科学院が8月23日に発表した情報によると、同院の疾病予防コントロール所の専門家はエボラウイルスに特化した消毒液とハンドソープの開発に成功し、中国の各通関地で働く職員の感染を予防するため、中国国家質量監督検験検疫総局に500本を寄贈した。科技日報が伝えた。
エボラウイルスは患者の血液・体液・排泄物などとの接触、汚染された未消毒の注射器や針などにより伝染する。同研究所の専門家はエボラウイルスがエンベロープを持つウイルスで化学薬品に敏感であるという特徴を利用し、消毒液やハンドソープなどの消毒薬を急ピッチで開発した。実験結果によると、消毒液の1分間の作用により、エンベロープを持たない代表的なウイルスであるポリオウイルス、EV71ウイルス、およびエンベロープウイルスに対する平均殺菌率が99.99%以上に達する。ハンドソープの2分間の作用により、これらのウイルスに対する平均殺菌率が90%以上に達する。エンベロープを持たないウイルスの消毒剤に対する抵抗力はエンベロープウイルスを上回るため、これらの薬品はエボラウイルスに対しても同じく殺菌効果を持つ。
同研究所の専門家は、「これらの化学消毒薬は、ウイルス伝染ルートを断ち切り、感染しやすい人を守る重要な予防策になる。現場のウイルスの処理者、医療スタッフ、感染地域の感染しやすい患者の手および皮膚の消毒に適している。また当方はうがい薬、殺菌効果のあるウェットティッシュなどの開発に取り組んでおり、感染予防の選択肢を増やしている」と語った。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年8月26日