「九一八」事変(満州事変)勃発から今日で83年。鋭い防空警報が再び中国東北部に鳴り響き、人々の視線は事変の勃発地・遼寧省瀋陽に再び向けられた。この特別な日に、中国は歴史を忘れず、日本右翼勢力の挑発に主導的に反撃し、「国恥日」の再発を防いでいる。
「九一八」事変からすでに83年が過ぎたが、それが中国人に与えた恥辱と苦痛の記憶が忘れられることはない。この屈辱の歴史を銘記するため、中国各地で様々な形式の記念行事が行われている。本日、安徽省公文書館は抗日戦争関連文書を初公開した。70点余りの文書は、日寇による安徽省侵略と中国で犯した累累たる血なまぐさい罪業の動かぬ証拠だ。黒竜江省は9時から9時10分まで、全省で防空警報を鳴らした。遼寧省は前日に「九一八」事変の真相に関する国際連盟調査団の文書を初展示した。国際連盟調査団の発表した「九一八」報告書など歴史的文書の写本と電子版計92点が含まれる。報道によると、「九一八」事変83周年の前日に文書を展示したのは、見学した中国人に国のために身を捧げた革命の先人を追想してもらうとともに、歴史を忘れないよう、警鐘を鳴らし続けるためだ。
現在、日本政治は右傾化が激化している。安倍内閣発足早々、新閣僚とナチスを崇拝する日本極右団体代表が一緒におさまっている写真が欧州メディアにスクープされた。外国メディアはこれについて「まさか安倍首相の周りはみな右傾政治家なのか?」との疑念を禁じ得ないと報じた。日本の専門家でさえ「右翼内閣が発足した。これ以上に危険なことはない」と批判した。
安倍氏を始めとする日本右翼勢力は中国侵略の歴史を認めず、歴史教科書を改竄してさえいる。抗日戦争関連文書の公開であれ、国際連盟調査団関連文書の展示であれ、「九一八」事変記念であれ、現在の日本右翼勢力に対する力強い反撃だ。
「九一八」事変を記念するのは、歴史の恨みを抱き続けるためではなく、平和のためであり、血と引き換えに得た深刻な教訓を銘記するためだ。統計によると、日本が近代に発動した10数回の対外侵略戦争の圧倒的多数は中国に対するものだ。国土面積が中国の3%にも満たない島国が、なぜ大胆にも中国に再三侵攻するのか?歴史が最良の答えを示している。
中国社会科学院日本研究所の馮昭奎研究員は「今日あの歴史を振り返ることは、日本が歴史の教訓を汲み取り、同じ過ちを繰り返さないようにするうえで非常に重要だ」と指摘した。
「九一八」事変を記念するのは「『国恥を忘れるなかれ』を中国国民一人一人の心に深く刻むためだ。弱国に外交はない。どの時代でもそうだ」と、徐敦信元駐日大使は語った。
■中国は国恥を忘れず、日本側の挑発に主導的に反撃
1931年9月18日、日本関東軍は中国東北軍の北大営を砲撃し、瀋陽に進攻して、国内外を驚愕させる「九一八」事変を引き起こした。83年後の今日、日本右翼勢力は自らを省みないのみならず、歴史を美化、歪曲し、第2次大戦後の国際秩序の破壊を企てる言動を立て続けにしている。中国民間対日賠償請求連合会の童増会長は中国新聞網の取材に「日本右翼勢力の軍国主義に対する懐かしみに、全世界が警戒すべきだ」と指摘した。