ソニーの携帯電話事業の発展は予想ほど楽観的なものではなかった。このためソニーは今年7月からモバイル通信事業の中期計画の評価を見直し、調整を進めてきた。見直し後の中期計画のキャッシュフローは当初計画の予想を下回るもので、ソニーは14年度第2四半期(7-9月)に1800億円の損益を計上することにした。
ソニーが14年度損益予想を修正するのはこれで2回目となる。最初は1284億円の赤字、次は500億円の赤字で、今また2300億円の赤字とした。
▽ハイエンドへ回帰 前途は多難
ソニーは17日、モバイル事業で徐々に調整を進め、市場環境と競争環境に応じた改善を進めていくと発表した。今後はハイエンド機種に力を傾注して、ミドルエンド機種を減らしていく可能性があるという。
ソニーはここ数年、業務の再建に取り組んできた。平井一夫最高経営責任者(CEO)が12年4月に就任すると、モバイル事業、ゲーム事業、音響映像事業を業績復活の3本柱にすえ、中でも携帯電話をモバイル事業の中核としてきた。だが最近のソニーの携帯電話業務の発展はスムースとはいえず、まずハイエンド機種に力を入れたが、今年は一段下がってコストパフォーマンスの高い製品をうち出し、そしてまたハイエンド機種に回帰するとしている。
専門家は、「ソニーがハイエンド機種に焦点を絞っても、うまくいくとは考えられない。上にはアップルとサムスンがいてソニーを押さえつけているし、下にはコストパフォーマンスで勝負する中国の携帯電話メーカーがいる。携帯電話産業は進むことができなければ退くしかない厳しい市場だ」と話す。(編集KS)
「人民網日本語版」2014年9月22日