その恩人がとうとう見つかった。何さんは、「20年あまり経ったが、あの時の戴さんの笑顔は、今も全く変わっていない」と話した。何さんは、謝礼として、額面100万元の小切手を戴さんに渡そうとした。だが、まったく躊躇することなく、戴さんは小切手を受け取ることを拒んだ。
戴さんは、受け取ることを拒んだことについて、次の通り語った。
もし100万元を受け取ったなら、どんな生活が待っているかは想像もつかない。ラーメン屋を開業して長い間身を粉にして働いているが、たとえ一生かかってもこんな大金を貯めることはできない。これはまさしく。天文学的数字だ。だが、このお金をどうして受け取ることができるだろう。彼は、私のことをずっと覚えていてくれて、気にかけていてくれた。この意外な事実だけで、私は十分満足している。当時、私は彼に10元(約176円)を持たせただけなのに、彼はこんな巨額の謝礼を私に持ってきてくれた。だが、このお金はどうしても受け取れない。私が受け取るべきものではない。たとえ1銭でも受け取ることはできない。(編集KM)
「人民網日本語版」2014年10月10日