2014年12月12日  
 

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人民網日本語版

抗戦資料の収集家 「歴史が価値を認めてくれると信じて」

 2014年12月12日10:14

数百万元を投じ、国内外から1万点以上の抗日戦争時の資料を集める。これは民間収集家の王錦思氏にとって、誇らしい快挙である。

王氏は骨董市での偶然の発見により、一般職員から抗戦収集家に、誰もが知る有名人になった。王氏は18年をかけて、自らの「抗戦」を進めている。

王氏の家に入ると、抗戦時代のさまざまなコレクションがあり、視界に収まりきらないほどだ。新聞、写真集、詩集、地図など、王氏は1万点以上のコレクションのすべてを熟知している。

そのうち1931年9月22日付の東京日日新聞の号外は価値が高い。この号外は日本の侵略者が長春市を占領し、戦争に「勝利」したことを記念して発行された。新聞の写真は、当時の長春が陥落した場面だ。日本の侵略者は都市に向かって行進し、国旗がはためいている。これは侵略者の自らの侵略行為に関する、最も分かりやすい記録だ。

「私が『国道』を踏み『新京』(現在の長春)を訪れるか迷っていたころ、そこには恥のレンガと瓦によって作られた宮殿があった」これは王氏が所蔵する『昨夜の歌』という名の詩集だ。ある愛国青年は「満州」で恥辱を感じ、数十首の詩として記録した。

コレクションの種類を豊富にするため、王氏は訪日し中国侵略の物的証拠を探した。王氏は日本の骨董市で、日本の長春侵略のアルバムや地図など、多くの価値ある資料を収集し、複数の大きなトランクに詰めた。王氏は、「税関から差し押さえられることを恐れていたが、なんとか無事に持ち帰ることができた。これらの資料には、非常に重要な価値がある」と話した。

王氏によると、資料を買い集めることは最終目標ではなく、これらの抗戦資料に「話をする機会」を与えたいのだという。王氏は近年、各地の記念館・展覧館を忙しく回り、北京などで短期・長期の展覧会を催した。王氏はこのほど武漢市の展覧館から招待を受けており、抗戦勝利70周年資料展の開催に向け準備を進めている。

王氏は、「自分一人で集めても影響力は有限だ。これらのコレクションには、社会に貢献する場が必要で、人々により豊富な歴史を理解させるべきだ」と語った。王氏は専門的な博物館を開くという夢を一日も早く実現するため、友人たちと共に努力し奔走しているという。


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