「南京大虐殺記念館特別功労賞」の受賞者たち |
9日午前、「南京大虐殺記念館特別功労賞」が、中国国内外の11人に贈られた。彼らは、それぞれの努力により、さまざまな方法で、南京大虐殺の史実を広く伝え、記念館の発展に卓越した貢献をした。南京日報が伝えた。
京都にある真言宗大谷派(東本願寺)教学研究所の研究員・山内小夜子さんは、11人の受賞者のうち、唯一の日本人だ。山内さんの祖父は、今から77年前、日本兵として南京侵攻に出征した。山内さんは、長年の間、旧日本軍による中国侵略の史実を広く伝えるために力を尽くしてきた。また、日本の首相の靖国神社参拝に関する訴訟にも2度参与した。
特別功労賞を受賞したことについて、山内さんは、「大変うれしく、また、その重みを感じている」と話した。「南京大虐殺記念館は、中国国民にとって大変重要な存在であるだけでなく、日本国民にとっても重要な存在だ。本来ならば、日本側が、自ら犯した侵略戦争を反省する陳列館や記念館を建てるべきだが、今のところ、そのような場所は一つもない。この記念館だけが、当時の史実を来場者に訴えかけている」と山内さんは続けた。
山内さんは、日本の民間団体とともに、「安倍首相靖国参拝違憲訴訟」を起こし、審議が進められている。「訴訟に参加した人々には、共通の特徴がある。それは、彼らの祖父の世代が、侵略戦争に関わっている、あるいは自ら経験しているという点だ。日本の民間団体がコツコツ努力していけば、水が集まると川になり、川が集まると海になるのと同じように、最初のうちは微弱だが、いつしか巨大な力になる。草の根の人々が結束した力に動かされて、日本政府が歴史に対する誤った見方を改め、正しい歴史観を持つ日が、いつかきっとやって来ると信じている」と山内さん。
山内さんは、「これからも、中国国内、特に旧日本軍に侵略された都市を訪れ、戦争の遺跡を辿り、真相を明らかにし、日本人に当時の本当の歴史を知らせていきたい。また、微力ながらも、中国の人々を少しでも慰問できればと願っている。私の最大の望みは、中日両国の人々が、もっともっと仲良くなることだ」と今後の抱負を語った。(編集KM)
「人民網日本語版」2014年12月12日