免疫システムは人体の「武装勢力」のようなもので、敵味方を区別し、敵を排除し自身を保護しようとする。しかし免疫システムは移植された臓器を「侵入者」と判断し攻撃を加え、拒絶反応を起こす。研究チームは、移植する臓器を免疫システムに自己と認識させ、「人見知り」させないための研究を進めている。
王氏の研究チームに所属する呂凌准教授によると、人体の免疫システムには、免疫応答の抑制的制御を司る制御性T細胞が存在している。患者自身の細胞を体外で培養し、移植される臓器を自己と認識する制御性T細胞を生成する。さらにこれを患者の体内に戻すことで、人体は移植された臓器を「味方」とみなすようになり、拒絶反応を起こさなくなる。こうして患者は免疫抑制剤を一生飲み続ける苦しみを免れる。
同研究チームはすでに8人の肝移植後の免疫誘導治療を実施済みだ。2015年には、計20人の患者の治療を行う予定。(編集YF)
「人民網日本語版」2015年4月7日
![]() |
このウェブサイトの著作権は人民日報社にあります。
掲載された記事、写真の無断転載を禁じます。
Tel:日本(03)3449-8257、080-5077-8156 北京 (010) 6536-8386