科学者はこのほど、これまでは「実現不可能」とされていた宇宙機の推進方法が、実際には実現可能であることを証明した。これが実用化されれば、人類は地球からわずか4時間で月に到達できるようになる。新華網が伝えた。
この「EMドライブ(Electromagnetic Drive)」は、約15年前に英国の航空宇宙技術者Roger Shawyerが考案したものだが、当時は「実現不可能な科学」と笑われた。構想によると、この装置は太陽エネルギーを利用し密閉された空間内に幾重ものマイクロ波を形成し、マイクロ波の反射によって推進力を得る。故障や磨損が生じなければ、理論的には推進剤がなくても、永遠に稼働を維持できることになる。
アメリカ航空宇宙局(NASA)は近年、この構想が実現可能であることを確認した。独ドレスデン工科大学の教授も、同装置により推進力が得られることを証明した。
この装置は標準的な光子ロケットの数千倍の推進力を生むことができる。この装置を使えば、地球から70日内で火星に到達し、18ヶ月で冥王星に到達できるという。上述した教授は、「これが実現すれば、宇宙旅行に根本的な変化をもたらすだろう」と話した。(編集YF)
「人民網日本語版」2015年7月31日