天津市環境モニタリングセンターへの取材によると、ネットユーザーが海河の川岸で大量の魚が死んでいると投稿していることについて、20日午後5時半に水質検査を行ったところ、猛毒のシアン化合物は検出されなかったという。新華網が報じた。
20日午後4時頃、筆者が事故があった天津港の瑞海公司の危険物保管倉庫から数キロ離れた海河の東沽防潮水門付近に行ってみると、約200メートルにわたって大量の死魚が打ち上げられた。最も幅広い所で4-5メートルはあり、数十人が群がっていた。サンプルを取っていた同市塘沽水産局の職員は取材に対して、「死んでいるのはトゲウオという魚で、夏に高気温になると死んでしまうことがよくある。また、汽水域でも死ぬことがあり、以前にもこのようなことが何度かあった」と説明した。
同市環境保護局環境緊急時対応専門家グループのグループ長・包景嶺氏は、「猛毒のシアン化合物で、水が汚染すると、水中のほとんど全ての魚が死ぬ。海河は水の流れがなく、1年中、どんな用途にも使用できない最も深刻な『劣5類』の状態。魚が生きられる環境ではない。また、夏は気温が上がり、水中の溶存酸素が不足するため、酸欠で死ぬ魚もいる。加えて、近年、海河の水は栄養分が高くなり、プランクトンが異常増殖している。プランクトンは毒素を産生するほか、溶存酸素を大量に消費するため、魚が死ぬ」と説明した。
「人民網日本語版」2015年8月21日