▽どちらに転ぼうと、最大の勝者はインドネシア
インドネシア政府は、今月中に発注先を決めるとしているが、駱永昆氏は「インドネシア政府のこれまでのやり方から見て、結果は8月30日前後に発表されるだろう。9月初めに持ち越される可能性もある」としている。
劉雲氏は「中日共に強みがあり、どちらが受注を勝ち取るかは、インドネシア政府の政治的な考えが多く反映される」と語る。
駱永昆氏は「第三者機関の結果で最終的な選択を決めるというのはやや『安易なやり方』だが、どちらが落選しようと、インドネシアは今後の投資、貿易、もう1本の鉄道建設などで埋め合わせをするだろう。実は、日本はジャカルタ-バンドンの高速鉄道だけでなく、ジャカルタ-スラバヤの鉄道プロジェクトにも目をつけている。もし今回中国が受注を勝ち取れば、日本がもう1つのプロジェクトを勝ち取る可能性が非常に高い。タイの高速鉄道プロジェクトもそうで、受注を勝ち取ったのは日本だったが、中国はその後、タイの他のプロジェクトを受注している。当然、中日のどちらを選ぼうと最大の勝者はインドネシアだ。中日の受注合戦はメディアの誇張による部分も大きいが、インドネシア政府にも意図的なところがある。なにしろ、アジア1位と2位の経済体がインドネシアの高速鉄道計画を奪い合っているのだ。これは、インドネシアの投資環境、投資可能性の良さを十分に物語っており、インドネシアのプラスのイメージ樹立につながる。インドネシアが世界に向けて『世界の海洋の枢軸』戦略をアピールする絶好の機会ともなる。インフラ整備は同国の『海上高速道路』計画の核心であり、世界からの注目度も高まっている」と述べた。(編集SN)
「人民網日本語版」2015年8月28日