罪を認めた日本兵、それを赦した中国人。ここで憎悪と復讐の悪循環を断ち切った。戦場の敵、ここで友好の花を植えよう…」歌詞の中の「ここ」とはかつて「戦争の亡者」となった日本の戦犯を「再生する地」すなわち遼寧省の東部にある撫順戦犯管理所を指している。9月1日夜、中国国家新聞出版広電総局の音楽ホールで初めて組曲「再生の大地」が合唱され、日本民間の反戦と平和の合唱団「再生の大地」が楽曲を見事に歌い上げ、会場の人々に深く印象を残した。人民網が伝えた。
組曲「再生の大地」は大門高子による作詞、安藤由布による作曲で「平頂山事件」「目覚めに向けて」「寛大な判決」「撫順のあさがお」など12部の楽曲から構成されている。「再生の大地」合唱団は2011年に設立され、撫順奇跡を受け継ぐ会に所属する日本の日中友好協会の公益アマチュア合唱団で、団員の平均年齢は約70歳だ。公演は団員による合唱、朗読、ダンスなど多彩な表現方法で、新中国の撫順戦犯管理所での改造、日本の戦犯への寛大な処理の歴史を再現し、戦争から遠ざかり、平和への願いを尊重し、懐の広い中国国民を称賛している。
公演開始前、「再生の大地」合唱団団長で、撫順の奇跡を受け継ぐ会の姫田光義代表は流ちょうな中国語で日本による70数年前の中国侵略及び植民地化に対し謝罪の意を表明し、「世界反ファシズム戦争勝利70周年において、過去の日本が中国に対して行なった侵略や植民地政策などの残虐行為、中国国民にもたらした計り知れないほどの受け入れがたい屈辱と苦難に対して、謹んでお詫びする」と述べ、「今回の北京公演は、楽曲中に込められた真実の歴史、人間の美徳を称賛し、日中両国民の平和と友好への想いを表現するために、合唱団メンバーが一心に追い求めていた事です」と続けた。
同夜、中国の著名な歌手の蒋大為(ジャンダーウェイ)と李玲玉(リ・リンユイ)も会場に駆けつけ、それぞれが名曲「敢問路在何方」と「茉莉花」を捧げた。蒋大為は「歌詞にある『でこぼこ道を踏み鳴らし大通になる』と同じで、双方が共に努力することで、中日両国の友好への道は歩めば歩むほど平らになり、広がっていく」と語った。公演の最後に、中国広播之友合唱団と「再生の大地」合唱団が中日それぞれの言葉でともに「四季の歌」「海よ故郷」など両国民にお馴染みの曲を合唱し、観客席から熱い拍手が鳴り響いた。