世界トップクラスの学術誌「サイエンス」にこのほど、中国科学院の共同研究チーム、米マサチューセッツ大学医学校の研究チームによる独自の発見が掲載された。後天的な飲食による代謝異常は、父の精子により次の世代に遺伝するというのだ。成都商報が伝えた。
中国科学院北京動物研究所の段恩奎研究員は取材に対して、「DNAが遺伝情報の担い手であることは間違いない。我々は精子の中から、DNAとは異なる遺伝情報の担い手である『tsRNAs』(RNAの一種)を発見した。この分子は父の世代が置かれている環境に反応し、特定の環境的圧力に対する反応の情報を記録し、次の世代に伝える。例えば父が暴食という悪い生活習慣により糖尿病にかかった場合、父の成熟した精子内のtsRNAsを通じて次の世代に伝わる可能性がある。次の世代は正常に飲み食いしても、糖尿病の罹患率が大きく上昇する」と説明した。(編集YF)
「人民網日本語版」2016年1月7日