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人民網日本語版>>経済

苦境に陥った日本の金融政策 (2)

人民網日本語版 2016年05月06日08:29

日本の通貨政策の成果を小さくしているもう1つの原因として、米連邦準備制度理事会(FRB)の金利引き上げプロセスの鈍化が挙げられる。過去のデータをみると、緩和政策が日本のインフレやレートによい効果をもたらしていた時期は、まさしくFRBの利上げへの期待が高まっていた時期でもあった。FRBは現在、様子見の態度を取り、米ドル指数は過去最低を更新し続け、年初に比べて約6%低下した。弱い米ドルが円高を後押しするとともに、投資家に円の値上がりを期待させている。こうした動きは円安によってインフレを後押しし、輸出を改善しようと考えていた日銀にとって、深刻な打撃であることは間違いない。

財政政策と構造改革の連動がないことも、日本の金融政策が役割を十分に発揮できない原因となっている。「アベノミクス」の3本の矢、すなわち大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略(構造改革)は、相互に連携し強化し合う中で日本経済の好循環を実現させるはずだった。金融政策というやり方だけで突進すれば、政策の効果が半減しやすいからだ。企業の部門で考えてみると、信頼感が不足しているため、金融政策が緩和されればされるほど、経済の不確定性が増大し、企業は投資をしようと思わなくなる。これでは金融政策の有効性が大いに殺がれることになる。

全体としていえることは、目下の日本の金融緩和政策による効果はゼロ、もしくはマイナスだということだ。こうした局面を転換させたいなら、日本政府はさまざまな障害を取り除いて、金融政策と財政政策と構造改革を積極的に連動させ、デフレ脱却と成長実現の目標を達成しなければならない。(編集KS)

「人民網日本語版」2016年5月6日


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コメント

最新コメント

七福神   2016-05-0660.32.99.*
今回の日銀の金融政策の分析は基本的な視点が欠けている。そもそも日銀が量的緩和で、円安、株高に大幅にふれたのは、米国が大規模な量的緩和を継続し、ドル高が続いていたからだ。日銀の政策はその流れに乗っかっただけで、政策自体、実体経済に好影響を与える代物ではなかった。一種の粉飾、幻想的な政策で、時間が経てば自ずと効果が自然減少する内容だったし、前提である米国の量的緩和が出口に向かえば終わる代物だったのだ。減少する実需に対して巨額の余剰資金の状態、それは以前も今も何も変わらないのだ。

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