木寺大使:両国の関係を発展させるために北京に行く (4)
記者:今回の衆議院選挙で自民党に移ると言われているが、仮に自民党が政権与党になったら、大使の仕事に影響を与えることはあるか?
木寺大使:確かに私は野田内閣によって任命された大使だ。ただ、大使が任命された後、日本の国内政治によって内閣が交替するというのがしばしばあることだ。特に中国との関係は日本にとって大変重要な外交だから、私はどういう政権になろうと、日中関係については、オールジャパンで対中国政策を考え、そして新しい政策を打ち出していくものだと思うので、新しい政権になったら、私に対してまた新しい訓令が来るものだと思っている。
記者:前任の丹羽大使は民間出身の大使として草の根の交流を実現したいとおっしゃっていたので、実際に大使に就任した後も中国のあちこちに足を運ばれた。木寺大使は現段階で何か実現したい具体的なものはあるのだろうか?
木寺大使:日本と中国の間で、40年前には思いも付かないほど両国の経済関係は深まっている。多くの日本の企業が中国で腰を据えて活動している。私は日本と中国の間で、たとえば中国に出てきている日本企業がよりスムーズに活動できるように、そしてより活動を伸ばしていくことが両国の経済のためにもなると思うので、民間からの大使ではないけれども、日本の企業を応援する大使になりたいと思っている。もちろん、私は中国との関係では、友好をさらに深めるために来た大使として受け止めていただければ大変幸せだ。
記者:6年前、安倍首相のとき、初の外遊国に中国を選んだ。そのときは「氷を砕く旅」だと言われていた。今の日中間の氷の厚さはどういうふうに感じているのだろうか?
木寺大使:氷の厚さはどのぐらいあるか私には適切な数字が思い浮かばない。氷が張っていると思えば、氷が張っているのだろうし、氷は大変薄いと思えば薄いということだと思うので、私はできるだけ今の氷は薄いし、私ががんばって暖めたらすぐ溶けてくれるのではないかと期待している。
記者:大使の趣味は何か?
木寺大使:私は東京では下手だけど、ゴルフをよくやった。こういう体型をしているけど、外を歩くことは大好きだ。