ショッピングサイトの中国最大手・淘宝網がこのほど発表した「2013年人口移動データ」によると、北京・上海・広州は、相変わらず流入人口が多かった。また、一部の労働者流出大省でも、人口の流入が増加する傾向が見られた。このほか、就労者にとって最も魅力ある省は広東省であることが分かった。新華網が伝えた。
淘宝網関係者によると、今回発表された統計データは、ユーザーが最近180日以内に購入商品の届け先に指定した住所を分析した結果、得られた数値という。人々のネット生活の足跡は、中国人の人口大移動の流れをも反映している。国内を移動した数千万に上る淘宝ユーザーのうち、18歳から34歳の青年層が全体の85%を占め、35歳から50歳は12%にとどまった。
ここ数年、「北京・上海・広州からの脱出」現象がブームとなっている。しかし、淘宝の人口移動データによると、これら3都市をはじめとする大都市では依然、流入人口が流出人口より多い傾向が続いている。北京大学中国社会発展研究センターの邱沢奇・センター長は、「1970年代生まれの多くが結婚して所帯を持ったため、移動する可能性が低くなった。だが、1980年代生まれと1990年代生まれは、勤務地や居住地を選ぶ際に、より発展チャンスの多い場所という観点から、北京・上海・広州を選択するケースが多い。このことが、大都市の流入人口が増え続ける要因となっている」との見方を示した。
同データによると、「安徽省出身者は江蘇省・浙江省に移動する」「河北省出身者は北京や天津に移動する」など、自分の出身地から比較的近い場所を移動先に選ぶ人が大多数を占めている。このほか、安徽・湖南・甘粛・山西各省では、2012年には流出人口の方が多かったが、2013年には流入人口の方が多くなったという事実は、注目に値する。この現象は、内陸部各省の経済発展と切っては切れない関係にある。
また、広東省は引き続き、省外からの就労者にとって最も魅力ある省であることが、同データから明らかになった。2013年に同省に移り住んだ淘宝ユーザーは153万人に達した。(編集KM)
「人民網日本語版」2014年2月14日