騰訊(テンセント)と阿里巴巴(アリババ)がタクシー配車ソフトウエアで大がかりな戦いを繰り広げているのに続き、BATと呼ばれるネット大手3社(百度、阿里巴巴、騰訊)は今度は配車(ハイヤー)事業をめぐって新たな戦いの火蓋を切ろうとしている。今回は騰訊と阿里巴巴だけでなく、百度も参戦する。ハイヤー事業を手がける易到用車はこのほど、百度と提携してハイヤーサービス「百度専車」をうち出すことを明らかにした。「銭江晩報」が伝えた。
易到用車は2010年に設立された、モバイル端末を利用したインターネットハイヤーサービスを手がける企業で、本社は北京にあり、全国74都市と米国3都市に拠点を擁し、稼働する車両は約5千台だ。これらの車両はすべてオフラインでレンタルしたもので、易到用車は車両を保有していない。百度専車は百度地図サービスをプラットフォームとし、易到用車が車両の貸出で協力し、まずアンドロイドに対応したサービスを提供する。
先週伝えられたところによると、騰訊は滴滴打車と提携して8月にハイヤーサービス「U優打車」をうち出し、阿里巴巴参加の快的打車がうち出す同様のサービス「一号専車」に対抗する計画だ。快的打車は昨年、大黄蜂打車を買収し、「一号専車」という新しいパッケージをうち出し、今年7月にハイヤー事業に正式に参入した。現在は北京、上海、杭州など大都市で事業を展開し、短期間で全国に市場を広げようと虎視眈々と狙っている。
消息筋によると、快的打車だけでなく、支付宝(アリペイ)も020(オンラインツーオフライン)でハイヤー事業進出の歩みを加速させており、8月の中旬か下旬、あるいは9月初頭に支付宝銭包(アリペイウォレット)のサービス窓口を通じてレンタカーサービスをうち出し、ハイヤー事業にも参入する予定だ。神州租車をはじめとする伝統的な国内トップレベルのレンタカーブランドとの提携も完了させている。サービスがスタートすれば、消費者はサービス窓口を通じて、予約や支払いなど、車両引き渡し以外のすべての手続きを携帯電話で行うことができる。余額宝と提携して、新たな方法で顧客を呼び込むことも可能になる。
現在、BATはすべてハイヤー市場に進出し、生活に関わる分野で新たに熱い戦いを繰り広げている。業界関係者によると、大手は価格とサービスで競争しがちだが、価格が下がると業界は再編の波に洗われることになる。BATのハイヤー分野での戦いは一触即発の状態にあるが、戦いが過熱しても恩恵を受ける者はだれもいない。(編集KS)
「人民網日本語版」2014年8月5日
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