中国初の1京級スパコン「天河1号」は、アニメ産業やオンライン金融などの分野に幅広く活用されているほか、建築情報ビッグデータプラットフォームを構築し、天津浜海新区の「スマート都市」の建設にサービスを提供している。新華網が伝えた。
長年の市場での普及を経て、天河1号は毎日1000件以上の計算を行っており、600社以上にサービスを提供している。実際にサービスを利用しているユーザー数は、数千人に達している。
天河1号は浜海新区の企業の科学技術革新およびビッグデータ解析にサービスを提供するほか、その建築情報ビッグデータプラットフォームは「スマート都市」建設の任務を担っている。天河1号の所在地である、国家スパコン天津センター応用研究開発部の孟祥飛部長は、「建築情報ビッグデータプラットフォームは、建築情報の模型作成により、建築物の企画・設計・建築、およびその後の管理のすべてをデジタル化する」と述べた。
孟氏は、「コンピュータの中でバーチャル化設計を行うことで、建築物の建設前に、価格、建築材料、さらにはどの種類のコンクリートや鋼材などを使用するかを、詳細かつ正確に知ることができる」と説明した。
同プラットフォームは地下のパイプライン、地下の交通などの建設分野にも活用される。このほど着工前の準備に入ったCBD地下鉄プロジェクトを例とすると、ビッグデータの模型作成により、建設コストを10−20%削減できる。天河1号は建設前に、施工後の効果を示すことができ、建設中の不必要な問題と費用を解消できる。
浜海新区では今後、より多くの都市計画、気象予報、バイオ医療、設備製造、自動車衝突シミュレーションなどの業界が天河1号を利用し、大量のデータの計算・分析・保存を実現することになる。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年8月19日