1枚の枯れ葉が揺らぐ陽光の中で震え、捨てられたガラスボトルに光の波が煌めいている。
1匹のカタツムリがゆっくりと草の上を這い、アニメの主人公「トトロ」が小さな傘をさしている。
―――こんな宮崎俊監督が描くアニメの世界が、小さなガラスの器の中に集約されている。中国新聞網が伝えた。
「90後(1990年代生まれ)」の饒蛟陽さんは1年前、盆栽に景観デザインを取り入れた「ミニ景観」を創作し始めた。彼は宮崎アニメのワンシーンを元にミニ景観を創作、宮崎ワールドを完全に再現した。饒さんは、「ミニ景観を作るには、まず、舞台となるガラスの鉢を選ばなければならない。そこに、土を入れ、枯木や小石を配置し、糊で固定する。その上に、グリーンを植える。どのグリーンも小さいため、植えるための道具もミニサイズで、ミニ熊手、ミニシャベル、ピンセットなどを使っている」と作り方を話してくれた。彼は今、重慶楊家坪歩行者街に自分の店を構え、毎日、草花と一緒に過ごしている。「これらの小さな草花が、まるで物語を語ってくれているようで、とても面白い」と話す饒さんがつくる「ミニ景観」は、ひとつひとつが、唯一無二の作品だ。(編集KM)
「人民網日本語版」2014年9月15日