中日両国はさらなる民間往来で誤解を解くべき　 (4)

▽旅行中の文化的衝突：反省と理解が重要

近年、中国の庶民の財布がふくらんできたことで、海外に行って世界を見たいという精神的な欲求が高まっている。中国人観光客は、視野を広げると同時に、中国のイメージと国民性を代表する動く窓口となっている。

中国人観光客のモラルは日本ではどう知られているのだろうか。

――中国人観光客は日本に行っても「郷に入っては郷に従え」ができていないと言われることがありますが、中国人観光客の行動をどうご覧になりますか。

日本社会の礼儀を理解せず、日本の習俗を守らない観光客は、団体旅行でいらっしゃる方に多いようです。何度も日本を訪れている自由旅行の方は、日本の習俗や礼儀との衝突という話はあまり聞いたことがありません。

――中日間に横たわる文化的な誤解はどのように取り除くことができるのでしょうか。

文化的な衝突と見える出来事については、一方では、観光客自身が反省して、次に行った時には意識して「郷に入っては郷に従え」を実践していただくことが必要となります。もう一方では、北京事務所も日本観光の専門機構として、日本社会の風俗・礼儀に関する講座などを適時開いています。中国人観光客の皆さんをお客様として日本に迎える前に、日本についてまずよく知っておいていただこうという試みです。

海外旅行に出かける日本人もかつて西洋で似たような文化の衝突に遭遇しました。ですが日本国民の見識の拡大とモラル教育の普及によって、海外旅行に出かける日本人は現在のような良好なイメージを持たれるようになりました。