20世紀(80年代)以降、中国の経済発展が順調に軌道に乗り、それにつれて日本には中国研究ブームが出現してきた。この研究ブームについて言えば、研究者が極めて大きな熱意を示せば、日本政府も大きなサポートをし、ややもすれば何億円という研究資金を援助する。最近の日本政府がサポートする大きな研究テーマは「現代中国の学際的研究」である。どのように新しい大国を把握するのか?例として挙げると、このテーマは8つ研究機関が共同で進めており、政治、経済、外交、環境などの角度から現代中国において多角的な分析を行なっている。変化の中にある中国による世界情勢に対する、またアジア情勢に対する影響力を理解すること、それが日本政府また研究界が中国の研究を押し進める真の原動力である。
以上のように、古代から現代までの各時代を問わず、日本が中国を研究する真の原動力は自身のニーズによるものであり、そのおおもとは国益のためである。古代の日本が中国の文化を研究したのは中国文明をもってして日本社会の進歩と発展を推し進めたいと考えたからであり、現代の日本が中国問題を研究するのは、巨大な変化を遂げる中国の世界情勢、アジア情勢への影響力、またかつてアジアを支配した日本にどのような影響があるのかということに関心を示しているからである。東京大学名誉教授である溝口雄三教授は代表著書「方法としての中国」の中で、日本人が中国研究を行うことは、中国を方法とみなし、参照とし、日本文化の特質を証明するためにあると鋭く分析している。(編集JK)
「人民網日本語版」2015年7月30日